「どうせ無理」はもう言わせない!頑固な生徒の心を動かすアプローチ
- 2025年7月7日
- 読了時間: 5分
更新日:1月3日
書店で「伸びる子の条件」といった本をよく見かけますよね。
正直なところ、そこに書かれているような意欲的な生徒は、特別なことをしなくても成績が伸びていくものです。
本当に難しいのは、
「頑固で、なかなか自分から動こうとしない生徒を、どうやって勉強に向かわせるか」
ではないでしょうか。
私自身も長年、この課題に試行錯誤を重ねてきました。
その中で見えてきた、いくつかの大切なポイントがあります。
同じように悩んでいる家庭教師の方々にとって、この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。

頑固な生徒ほど「自信」を失っている
一見すると
「やる気がない」「反抗的」
に見える生徒ほど、実は心の中では
・どうせ自分はできない
・頑張っても無駄
という思いを強く抱えています。
その結果として、
・指示を聞かない
・質問しない
・最初から諦める
といった態度になって表れているだけなのです。
だからこそ、
「行動を変えさせる前に、心をほぐす」
ことが何より重要になります。
① 褒める 〜頑固な心をほどく第一歩〜
褒めることは「甘やかし」ではない
どのお子さんにも共通しますが、褒めることは非常に大切です。
特に、受け身で頑固な生徒ほど、過剰なくらい褒める必要があります。
褒める行為には、
・自己肯定感を高める
・「自分を見てくれている」という安心感を与える
・学習への心理的抵抗を下げる
といった大きな効果があります。
「できない」の正体は、知識不足なだけ
成績が伸びない生徒は、理解力が低いのではありません。
前提となる知識が不足しているだけというケースがほとんどです。
もしあなたが、
・クラシックバレエ
・ポールダンス
・アラビア語
を今日から始めたら、すぐにできるでしょうか?
できなくて当然ですよね。
だからこそ、まずは
学校の授業についていける状態を作ること
が最優先です。
分からないところまでしっかりさかのぼり、
必要であれば小学生内容まで戻って、
基礎の基礎を一つずつ積み上げていきます。
質問は「心が動き始めたサイン」
質問をしてきた瞬間は、最大のチャンスです。
質問=興味を持ち始めた証拠だからです。
以下のような変化は、すべて成長のサインです。
・ページ番号を書くようになった
→ 後で見返そうとしている
「ページ番号、ちゃんと書いてくれて助かるよ!」
・分からないところを伝えてくれた
→ 自分の理解度を把握できるようになった
「分からないところを言ってくれてえらいね!」
・ハキハキ答えるようになった
「今の答え方、すごく気持ちいいよ!」
・宿題をやるようになった
→ 続けると理解できると分かってきた
「やってきてくれたのが本当に嬉しい!」
・前回の内容を覚えていた
→ 授業後に一度は見返している証拠
「前回の内容、ちゃんと覚えてたね!」
・自分で図を描いた
「その図、とても分かりやすい!」
② 約束を守らせる 〜信頼関係の土台づくり〜
約束を一度でも曖昧にすると、それは簡単に癖になります。
だからこそ、約束は必ず守らせることが大切です。
場合によっては、
「宿題をしなかったら、スマホ時間を見直す」
など、具体的なルールを設けることもあります。
即効性はなくても、「約束には責任が伴う」
という感覚は、時間をかけて必ず育ちます。
そして忘れてはいけないのが、家庭教師自身も約束を守ること。
信頼関係は、ここからしか生まれません。
③ 指示は「具体的・現実的」に出す
曖昧な指示は、生徒を止める
成績が伸び悩む生徒ほど、
具体的で、達成可能な指示が必要です。
×「今週までに100単語覚えてきて」
○「1日10単語を3回ずつ書こう」
○「次回10問テストするよ。7問正解を目標にしよう」
最初は「一緒に覚える」が近道
単語暗記に慣れていない生徒にとって、
「家で覚えてくる」は大きな心理的ハードルです。
だからこそ、最初は授業内で一緒に覚えます。
3回ほど一緒にやることで、
「覚え方」そのものを身につけることができます。
もちろん、ずっと授業内で暗記をするわけではありません。
授業料を頂いている以上、
暗記作業は早めに卒業し、自走できる形へ移行します。
④ 小さいハードルを跳ばせる
最初から100%を求めないこと。
60%できたら大成功です。
テストで点数が伸びなくても、
・式は立てられている
・公式は正しく使えている
・計算ミスだけで落としている
など、**答案から分かる「伸びしろ」**を必ず探します。
小さな成功体験を積み重ねることで、
・自信が生まれる
・行動が変わる
・結果がついてくる
ようになります。
最終的には100%を目指しますが、
焦らず、段階を踏むことが何より大切です。
最後に 〜抱え込まず、プロとして向き合う〜
伸び悩む生徒の指導は、正直とてもエネルギーが必要です。
講師自身が
「結果を出さなければ」
と追い込まれてしまうこともあるでしょう。
しかし、講師が思い詰めすぎると、
その空気は必ず生徒に伝わります。
だからこそ、
親御さんと現状を共有し、
アプローチ方法を一緒に考えることが大切です。
プロとは、すべてを一人で背負う人ではありません。
相談し、調整し、最善を選び続ける人です。
この記事が、伸び悩む生徒を指導されている家庭教師の皆さんにとって、
少しでも参考になれば嬉しいです。




